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今はジャズの人。Greg Howe(グレッグ・ハウ) [音楽]

 この人も巧さ、プレイの凄さについては語り尽くされている感ありで、何なんですが、やっぱり好きだから書いちゃおう。

 この人も…出身は速弾きギタリスト虎の穴(これ、よく考えたら、意味分かる人はある一定の年齢以上の人ですよね)の「SHRAPNEL」(シュラプネル)レーベルなんですね。これはグレッグのインストの1stで、邦盤で出てました。今はもうないのかな〜アポロン音工の「FEMS」シリーズです。当時は速弾きギタリストってブームだったんですね。♪速ければ〜それで〜いいんだ〜。歌なしで〜それで〜いいんだ〜♪ってことで。

 Greg Howe『GREG HOWE』(1989年作)

 グレッグも凄いプレイを織り交ぜながら、ちゃんとフレーズにメロディがあって、ギターを自在に唄わせることができる人です。何ていうかなあ…。トーンとかフレーズとかリズム感に独特の「色」があって、最初のこのアルバムから頭ひとつ抜けてた感じでした。
 録音とかプロダクションはそれなりですけど、インストものとしては今聴いてもそう古くさい感じはしないです。BでBilly Sheehanが参加してます。ビリーも結構弾きまくりなんで、聴いてて楽しいアルバムです。M3の「BAD RACKET」という速い曲の2人のプレイは口あんぐりです。Drもアトマ・アナーって人で、かなり巧い人です。
 1stはまだロックっぽいフレーズもかなり織り込んでるんですが、ライナーによればあの巨匠Allan Holdsworth先生の影響を受けているそうで、2nd以降はグレッグ本来のプレイスタイルに変化していきます。レガート系の弾き方ですごくスムーズ、かつ黒人特有のタイトなリズム感(ここが肝心)があって、何とも言えないかっこ良さです。

 最初の頃、インストのほかに実の兄ちゃんのボーカルと組んでちょっとファンクっぽいヴァン・ヘイレンみたいな(?例えが適当かどうか…)アルバム出してましたけど、ブレイクせず。インストのアルバムはそれ以降、かなり出してるんですが、最初のこれが一番ロックっぽくて、今のグレッグのファンにはウケないでしょうけど、私はかなり好きかな。だんだんフュージョンの方に寄っていって、1枚だけ毛色の違うネオクラっぽいアルバム出したような気がしますが、今はほぼ完全にジャズ・フュージョンの人です。
 プレイの映像はカシオペアの桜井哲夫さんがデニス・チェンバースとグレッグを呼んでやった「GENTLE HEARTS TOUR」のDVDで見たことがあります。グレッグは気の優しそうな、おとなしそうな兄ちゃん、って感じです。ステージのデニチェンが、顔だけ見てると、まるで銭湯で湯船につかってる大工の棟梁のおっちゃんみたい(気持ちよさそう)に見えます(でも重くてむちゃ手数多い)。グレッグもニコニコの余裕の表情で超高速フレーズを連発するのでたまげますよ。

 『INTROSPECTION』(1993年)

 これはインストの2ndかな。一気にフュージョンに寄ってギターのトーンとかがらっと変わりました。当時から図抜けた馬鹿テクさんなんですがそんなにソロを詰め込まず、メロがしっかりしていて、凄まじいことやってるんだけど聴きやすい曲が多くて、かっこいいです。

 『UNCERTAIN TERMS』(1994年作)
 これがインストの3rdですね。メロの分かりやすいロックっぽいフュージョン? みたいな感じで、前作と同じ路線でかっこいいです。リズム隊は打ち込みとグレッグ自身のプレイだそうです。この後、ずっとしばらくこの傾向が続きますが、たいがい買ってハズレだったことはないなあ。私としては、本格的にフュージョンの世界に行ってしまう前の過渡期的なスタイルだったこの頃のグレッグのプレイの方が分かりやすくて好きです。

 トニー・マカパインも「CAB」っていうジャズ・フュージョンのバンドやってましたけど、こっちで成功したと言えそうなのはグレッグの方かもしれませんね。大きなCD店のフュージョンコーナーでグレッグのアルバムが並んでるのはまだ見たことないけど、その凄腕の評判はそっち方面のファンの人の間でも定着したようです。


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コメント 3

こんにちは!グレッグ良いですね~。
昨年からアルバム「INTROSPECTION」のスコアブック(TAB)をグレッグ自ら採譜・編集していたようですが、どうやら作業が完了したようですよ。2ヶ月程度後には発売されるようです。日本で発売されるかは不明ですが楽しみです。しっかし丸々1曲コピーするのはヘヴィ級に難しいのでしょうね~。
by (2007-02-11 17:31) 

sorapapa

グレッグ・ハウ、最高ですよね。ファンクなグルーヴあり、フュージョンなレガートありで、当時のMヴァーニー一派では異端児でした。この人がネオクラにチャレンジしたアーテンションのヴィタリ・クープリとの作品もかなり好きでした。しかし、この人何弾かせても巧いっす。パーマネントのバンド持って欲しいんですけどね~
by sorapapa (2007-02-11 20:51) 

しまうま

 EVHさん

 ライナーノーツ読んでたら、ちょびっとだけタブ譜ついてましたね。でも、どう考えても弾けそうにないっす…。だけど、アマチュアバンドでグレッグの曲を完コピできたら、他のプレーヤーのたいがいの曲はできるようになるでしょうね。

 sorapapaさん

 かなり売れっ子みたいですよね。完全にジャズの方に行っちゃうと、テンションコードとかモード奏法とか、私の耳じゃついて行けなくなりそうなんで辛いなあ。だから初期の頃の作品が好きなのかな。器用だから、巧いボーカルと組んでAORっぽい曲とかやってもかなり行けそうだと思うんですけど…。
by しまうま (2007-02-12 00:37) 

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