元気が出ます。『マルタのやさしい刺繍』 [映画]
*映画の内容に触れてますので、未見の方は注意して下さい。
ちょっとシンドめの出張から帰ってきて、明日からまた出張。そんなクサクサした気分の時はやっぱりちょっと心温まる映画が見たいものです。予告編をどこかで見て、ちょっと気になっていた『マルタのやさしい刺繍』を代休もらったんで見てきました。
お話は…。スイスの小さな村に暮らす80歳のマルタ(シュテファニー・グラーザー)は夫に先立たれ、落ち込んだ気分のまま暮らしていた。そんなマルタを心配する女友達3人。ほかの3人より少し若いリージは昔、アメリカへ恋人を追っていったことがあるシングルマザー。ハンニは体が不自由になった夫の世話と農場の手伝いに明け暮れる主婦。やはり夫に先立たれたフリーダは老人ホームで寂しく暮らす未亡人。
気分がふさいだままのマルタを心配したリージが、年に一度の村の大イベントの合唱コンテストの団旗の補修をマルタに頼むことを思いつく。若い頃、マルタは刺繍と裁縫を学んでいて、パリのシャンゼリゼ通りに自分でデザインしたランジェリー店を出すのが夢だった。しかし、夫の勧めで裁縫を諦め、田舎の村に嫁いで小さな雑貨屋を手伝ってきた。旗の修理のための生地を買い出しに出たベルンで、マルタはランジェリー店を出す夢を追いかけてみたくなる…。保守的な、男性中心社会の田舎の小さな村で、マルタたちは頭の固い男たちに批判され、嘲笑されるんですが、やがて少しずつ周囲も変わり始めるのです。
(パンフ買いましたが、これは劇場にあったチラシ)
主演女優のシュテファニー・グラーザーさんは何と88歳。長くスイスで脇役として活躍、これが初の主演作だそうです。他の女優さんもリージ以外はたぶん70歳代の半ばから後半ぐらいの人ばかりです。一時、スローフードって言葉が流行りましたけど、この映画は言ってみれば、「スロー映画」。お話も分かりやすく、ゆっくり、のんびり進んでいきます。変なひねりもありません。
頭の固い男たちは女たちが少しずつ変わり始めるのがおもしろくないのか、リージの小さなプライドを粉々にするようなひどい言葉を投げつけたり、マルタの店にいろんな嫌がらせをするんですけど、全然へこたれないのです。
リージには思わぬ不幸が襲うんですけど、フリーダは自分に好意を抱いているらしい男性の気持ちを受け入れる気になるし、ハンニは施設に入れられそうになる夫のために車の免許を取ったりと、直面していた困難を乗り越えたり、少しずつ変わり始める。
ほんの少しの勇気があればそれができるけど、なかなかできない。人の弱さって、そんなものですよね。マルタだってそうなんですけど、親友たちの助けを借りて自分のやりたかったことをやり遂げる。
自分には、こんなに長く付き合える友達が年老いた時にそばにいるかどうか分かりませんが、女の友情というのもいいものだなあ、と見ていて思いました。スイスの風景がとてもきれいで、笑えるシーンもあるし、ちょっと涙腺が危うかったり、じんわりのんびりしたいい映画でした。
たった28日間で撮影されたとかで、エンドロールも、こまごまとしたいろんな役やらスタッフまで全部流れるハリウッド映画に比べて、めっちゃ短かったです。スイスでは大ヒットしたそうです。
ちょっとシンドめの出張から帰ってきて、明日からまた出張。そんなクサクサした気分の時はやっぱりちょっと心温まる映画が見たいものです。予告編をどこかで見て、ちょっと気になっていた『マルタのやさしい刺繍』を代休もらったんで見てきました。
お話は…。スイスの小さな村に暮らす80歳のマルタ(シュテファニー・グラーザー)は夫に先立たれ、落ち込んだ気分のまま暮らしていた。そんなマルタを心配する女友達3人。ほかの3人より少し若いリージは昔、アメリカへ恋人を追っていったことがあるシングルマザー。ハンニは体が不自由になった夫の世話と農場の手伝いに明け暮れる主婦。やはり夫に先立たれたフリーダは老人ホームで寂しく暮らす未亡人。
気分がふさいだままのマルタを心配したリージが、年に一度の村の大イベントの合唱コンテストの団旗の補修をマルタに頼むことを思いつく。若い頃、マルタは刺繍と裁縫を学んでいて、パリのシャンゼリゼ通りに自分でデザインしたランジェリー店を出すのが夢だった。しかし、夫の勧めで裁縫を諦め、田舎の村に嫁いで小さな雑貨屋を手伝ってきた。旗の修理のための生地を買い出しに出たベルンで、マルタはランジェリー店を出す夢を追いかけてみたくなる…。保守的な、男性中心社会の田舎の小さな村で、マルタたちは頭の固い男たちに批判され、嘲笑されるんですが、やがて少しずつ周囲も変わり始めるのです。
(パンフ買いましたが、これは劇場にあったチラシ)
主演女優のシュテファニー・グラーザーさんは何と88歳。長くスイスで脇役として活躍、これが初の主演作だそうです。他の女優さんもリージ以外はたぶん70歳代の半ばから後半ぐらいの人ばかりです。一時、スローフードって言葉が流行りましたけど、この映画は言ってみれば、「スロー映画」。お話も分かりやすく、ゆっくり、のんびり進んでいきます。変なひねりもありません。
頭の固い男たちは女たちが少しずつ変わり始めるのがおもしろくないのか、リージの小さなプライドを粉々にするようなひどい言葉を投げつけたり、マルタの店にいろんな嫌がらせをするんですけど、全然へこたれないのです。
リージには思わぬ不幸が襲うんですけど、フリーダは自分に好意を抱いているらしい男性の気持ちを受け入れる気になるし、ハンニは施設に入れられそうになる夫のために車の免許を取ったりと、直面していた困難を乗り越えたり、少しずつ変わり始める。
ほんの少しの勇気があればそれができるけど、なかなかできない。人の弱さって、そんなものですよね。マルタだってそうなんですけど、親友たちの助けを借りて自分のやりたかったことをやり遂げる。
自分には、こんなに長く付き合える友達が年老いた時にそばにいるかどうか分かりませんが、女の友情というのもいいものだなあ、と見ていて思いました。スイスの風景がとてもきれいで、笑えるシーンもあるし、ちょっと涙腺が危うかったり、じんわりのんびりしたいい映画でした。
たった28日間で撮影されたとかで、エンドロールも、こまごまとしたいろんな役やらスタッフまで全部流れるハリウッド映画に比べて、めっちゃ短かったです。スイスでは大ヒットしたそうです。
こんばんは。私も観てきましたよ。^・^
自分たちの夢に前向きなおばあちゃん達と伝統だ、村の恥だと
新しさを受け入れないおじさん達。
ちょっぴり涙のとっても素敵な映画でした。
エンドロール、ほんとにあっさりしていて気持ち良かったです。
そういえば昔の日本映画も「完」で終わってましたよね~。
by キキ (2008-11-21 22:20)
キキさん nice!ありがとうございます。
「現代のおとぎ話」風のストーリーじゃなく、4人がそれぞれに自分なりの弱さを抱えてて、マルタが変わるのと一緒に一歩踏み出すところが良かったですね。自由奔放に生きているようなリージが実はずっと心にしまった傷を抱えてて、家族のために自分の人生を犠牲にしてきたようなハンニが一番たくましくなっちゃう。
最後に母親の夢をかなえるためにリージの娘が……するところとか、脚本も良くできてるな、と思いました。マルタの台詞だったかな、「アメリカ帰りの楽しいリージは私の人生を豊かにしてくれた」(うろ覚え)ってところがちょっと涙腺が危うかった。自分の人生を豊かにしてくれるような人、何人出会えますかね。
by しまうま (2008-11-22 12:14)