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フランスのハイテクギタリスト(Patrick Rondat) [音楽]

 フランスのハイテクギタリスト、パトリック・ロンダット。この人はメタル好きの人の間では結構有名なんではないかと思いますが、インストのアルバムも結構出しています。基本的には1990年ごろから出してるので、もうベテランの部類に入るんでしょうか。最近のアルバムはこのカエル(?)のようなナスカ平原の地上絵のような(?)ものがトレードマークみたいです。

 『Amphibia』(1996年作)

 この人は直近ではオランダのエレジーにヘンク・ベン・ダー・ラーズの後任ギタリストとして加入した凄腕です。スタイルはネオクラシカル系。ただ、テクニック的にはタッピングとか小技系はちょっと苦手みたいで、フルピッキングと指を柔軟に使ったフィンガリングでクラシカルなフレーズを聴かせるのが持ち味みたいです。ヘンクさんがトリッキーな技も得意なかなりハイテクな人だったので、代わった後のエレジーはちょっとギターががちゃがちゃした感じに聴こえました。

 ただ、この人も自分独自の「トーン」というか「フレーズ」を持ってる人なので、ギタリスト交代後のエレジーはそれはそれでかっこいいです。

 肝心のこのアルバムですけど、好きなのは何と言ってもヴィヴァルディの「四季」の夏のカバー『ヴィヴァルディ・トリビュート』。クラシックの名曲をカバーするメタルギタリストは結構いますが、リズムがロックだったりして、やっぱ原曲をかなりアレンジしている(しかもダサいことが多い)んですね。
 しかし、この人はヴィヴァルディが好きなのか、かなり原曲のテンポや雰囲気を忠実に再現しています。ドラムスは確かトミー・アルドリッジ。得意のツーバスでこの曲の変則的なリズムをうまく支えてます。ほかの曲でもヴィヴァルディの曲の一節をちょこっと入れたりします。
 同じネオクラでもイングヴェイがバッハ派だとすると、ヴィヴァルディ派(そんなんあるのか?)なんですかね。

 基本的なスタイルはネオクラだと思うんですが、曲によってはちょっとプログレっぽい曲もあります。ジョー・サトリアーニ率いる「G3」がフランスをツアーした時は3番目のゲストギタリストの座を務めたらしいので、フランスでも結構人気あるんでしょうね。

 〈追記〉

 『AMPHIBIA TOUR』(1997年作)

 ライブ盤です。ネオクラシカルだった1stと2ndの曲を結構やっていて、『アンフィビア』を持っていてもそんなにかぶらないと思います。ビバルディの『夏』をカバーした『VIVALDI TRIBUTE』もやってます。フランスの有名なシンセサイザー奏者のJean Michel Jarreのツアーメンバーを務めたこともあるらしく、カバー曲『EQUINOXE Ⅳ』もやってます。

 『ON THE EDGE』(1999年作)

 ちょっとプログレ風味が増してきたかな? という感じ。

 『AN EPHEMERAL WORLD』(2004年作)

 さらにプログレっぽくなったかな。変拍子の曲もあったりして、まあまあかっこいいです。

 〈さらに追記〉

 PatrickさんがELEGYで初めてプレイしたアルバムです。

  ELEGY 『FORBIDDEN FRUIT』(2000年作)

 この作品からそれまでのメインのギタリストだったHenk van der Laarsが脱退してしまうのですね。で、PatrickさんはHenkさんの作った曲で代わりに演奏するわけですが、これがなかなかはまってるんですね。M2、いきなりクラシカルな速いフレーズから入るスピードチューンですけど、これがめっちゃかっこいいです。Patrickさんも曲を提供していて、それはやっぱりHenkさんとはちょっと毛色の違うプログレハード風のちょっとモッタリした曲です。これ以降のELEGYはPatrickさんのカラーがどんどん出てくるんですが、何故か私はこれが一番好きです。


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耳年増

しまうまさん、ブログ開設おめでどうございます。
私はどこから来たでしょう?
お勧めのナイロビの蜂、見に行きたいと思っています。

先日上野にナスカを見に行きましたので
私もこの絵を見たとき、おお!て思いました。

しまうまさんのご説明はすごく面白いです。
またあちらこちら拝見させてくださいね。では。
by 耳年増 (2006-06-10 05:51) 

しまうま

耳年増さん

 おっ、さっそくの訪問、ありがとうございます〜。「ナイロビの蜂」、別の記事にも書きましたけど、甘めの女性向け恋愛ものをイメージしていたんですけど、知り合いのおじさんの言うとおり、結構堅めのお話でしたね。でも、「夫婦愛」が描かれているのは看板に偽りなしだと思います。涙がどどど〜って感じではありませんし、ラストはハッピーエンドではなかったですけど、少し穏やかな気分になれましたよ。

 私、見た目も中身もまるっきりおじさんなんですが、結構メグ・ライアンとかのロマコメも好きなんですよ。ちょっとしんどい仕事の後にプチ自分へのご褒美でそういう映画のDVD買うこともよくあります。そういうのもぼちぼちアップするかな? とか考えてますけど、40過ぎたおっさんがそういうの書いてるのってヘンな気もしますし…。

 ギターインストもののアルバムと軍事サスペンス小説はたくさん持っていて、何かデータベースみたいなのにできないかな〜と前から思っていたんです。でも、本格的なホームページ作るほどには時間もスキルもなくて。読んでいるブログの中の「怒れるOL1号」さんのブログ読んだのが良いきっかけになった感じです。

 それにしても、その分野に関心のない人は読みそうもない自分の好きなものについて書くのは簡単ですが、他人が読んでおもしろいと感じるような、自分の日常について書くのはすごく難しいです。先の怒れるOL1号さんやteaさんも文才があるんだなあ…と改めて思っています。
by しまうま (2006-06-10 15:16) 

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