復活! Bruce Bouillet(ブルース・ブイエ) [音楽]
ちょっとクサクサする気分の時はクリーンな超絶速弾きのギターでも聴いてスカッとするかってことで、ちょっと前に買ったのがこれ。
『INTERVENTIONS』 Bruce Bouillet(2009年作)
ブルース・ブイエと言うと、超高速ツインリードのテクニカルな演奏を聴かせるRACER XでPaul Gilbertの片腕として活躍していたハイテクギタリストなんですが、90年代の初めころにTHE SCREAMというバンドで活躍したのを最後に表舞台から姿が見えなくなっていました。ひょっこりアマゾンで見つけたのがブルースの2ndらしいソロのインストアルバム。邦盤出てました。King Recordですよ。どうやら、キングレコードにはハイテクのギターインストが好きなエライ人がいるのかな?
ライナーノーツによると、ブルースはTHE SCREAMをやってた頃から重症の手首の関節炎に悩まされており、深刻な時は指が1本しか動かない状況だった時期もあったとか。そういえば、THE SCREAMはアコギ使ったりとちょっとAEROSMITH風なアメリカンロックっぽいバンドで、期待したテクニカルな演奏があまりなかった気がします。でも、バンドがうまく行かなくなった背景には病気もあったわけですね…。
このソロアルバムは、そんなことを微塵も感じさせないテクニカルなプレイが満載です。ただ、レーサーXみたいなスピードがあるエッジの効いたリフで押しまくるような曲を期待すると、ちょっと肩透かしかも。アコギのバッキング使ったスローな曲もあるし、いい意味で作曲をちゃんとやって、テク優先でなく、メロディのあるギター音楽を聴かせようとしてる感じです。もちろんポール直伝のクリーンなピッキングの速弾きが炸裂する曲もあります。1曲目の「SCATTERGUN」がすごくポールっぽくてかっこいいですね。こんな巧いギタリストが病気で埋もれてしまわなくて良かった。
RACER Xの後に参加したTHE SCREAMのアルバム。
THE SCREAM 『LET IT SCREAM』(1991年作)
後にMOTLEY CRUEにスカウトされるJohn Corabiがボーカルです。改めて聴くと、当時の私は当然、レーサーXみたいなテクニカルなハードロックを期待していたから、ちょっと肩透かしだったんですが、ZEP風の曲あったり、モトリー風のカラッとしたハードロックもあったり、ホーン使ったファンクメタルっぽい曲もあったりで、まあまあな佳作だなという感じします。ちょっとユルめのリフとリズムのアメリカンな曲なのに、ギターソロだけやたらタイトかつクリーンで、テクニカルです。
あのブルース・ブイエのニューバンド、ってところにファンが期待した部分を外していたのと、全体にちょっと中途半端だったかな。でも、ボーカルは後でモトリーにスカウトされるくらいだから、もちろん巧い。演奏レベルも高くて、ホント、改めて聴くとそんなに悪くないです。もっとも、ブルースの腕の調子が悪くてそれどころではなかったんでしょうが…。
CDジャケットより。
一番手前の人がジョン・コラビかな? サングラス越しにメンチ切ってるのがブルースさんだと思われます。この頃はいかにもギターヒーローっぽくて、かっこいいですね。今は坊主頭のゴツめの風貌になってるそうです。
ブルースのこのアルバム、正直あまり期待してなかったけど良かったですねえ。M1でもうピンときちゃいました!ポールのインスト・ソロも最高な仕上がりなんで(特に2枚目の完成度は素晴らしい!)、ぜひツインギターによるレーサーXの再開を期待したいものですね。やっぱ一人scarifiedはもの足りないですよ。。。MR.BIGよりレーサーXだよなあ(笑)
by sorapapa (2009-09-08 23:27)
sorapapaさん
おっ、まいどです。さすが押さえてますね~。おっしゃる通り、M1のかっこよさがちょっと抜けてる感じですよね。ライナーノーツによると、国内未発売の1枚目はあまり弾きまくってないそうなんですよ。速弾きギタリストってイメージから脱却しようとしてるんでしょうか…。病気のせいじゃないといいけど。この2枚目聴く限りは大丈夫そうですよね。
>MR.BIGよりレーサーX
MR.BIGってたまに聴いてみると、あ~懐かしいなあ…って感じで、いい意味でちょっと古くさい感じしますけど…レーサーXはそんなこと全然ないですよね(←思いっきり主観ですが)。もとから「なんじゃ~この音数は!?」って感じで似てるバンドがないから(笑)。
by しまうま (2009-09-09 11:13)