Keith Emersonを支える名手。(Marc Bonilla) [音楽]
Keith Emerson御大とのコラボで、ここ日本でも知名度がぐっと上がったMarc Bonillaさん。前の記事でも書きましたけど、90年代にインストのアルバム出してました。まだ買えるのかな…。sorapapaさんもベタほめしてましたが、なかなかに名手だし、そして何よりプレイに個性(色というか)が強く出てる人なんです。
Marc Bonilla 『EE TICKET』(1991年作)…ダブル・イー・チケットと読むようです。
改めて気付きましたけど、このアルバム、Keithさんが参加してるんですね。M2のWHITE NOISEって曲です。曲の説明によると、曲のヒントはこれまた知る人ぞ知るGインストの巨匠、Ronnie Montroseからもらったそう。どうも、マークさんをこの業界で引っ張り上げたのがロニーさんみたいです。
どうしてキースさんが参加したかというと、クラブでのマークさんの演奏を聴いて、キースさんの方から参加を申し出たらしい。そんなきっかけなのに20年近く付き合いが続いてるわけですね。一番新しいアルバムの完成度の高さはギターにボーカルに大活躍のマークのアシストなしには成しえなかった(いろんなアルバムレビューもそれを認めるところ)から、クラブでの演奏で才能を認めてくれたキースさんへの恩返しというところなのかもしれません。
演奏のタイプはどっちかつうとハイテク技を次々に繰り出す感じではなく(タッピングっぽい音はちょっと聴こえる)、フルピッキングでギターを自在に歌わせるタイプです。誰それ風って言いづらいんですけど、Blues Saraceno君にSteve Morse教授の風味を混ぜた感じ? 全然違うよ!という人もいるでしょうが…。似てると言っても、クロマチックスケールの速弾きをやるわけじゃないんだけど、ちょっと感じます。
このアルバムは結構車の中でよくかけてて、M3のMANNEQUIN HIGHWAYって曲は名前の通り、ラッシュアワーの高速道路を車が数珠つなぎになって走ってるって雰囲気がギターリフとリズムでうまく表現されてて、イライラした車がクラクション鳴らしたり、たまに衝突したり、みたいな効果音もギターで鳴らしてるのでおもしろい曲。
M7のAFTERBURNERって曲はアップテンポのかっこいいロックインストで、これ、スポーツニュースでたまにかかってた気がします。ジェットコースターがぐんと加速したり、車のアクセルを踏み込んだり、そんな高揚した気分が出てる曲です。スポーツニュースにぴったり。そのほか、師匠にあたるロニーさん譲りの泣きのギターを聴かせるきれいな曲も最後の方に入ってます。
THANKSの欄に「FOR HIS SUPPORT AND CEASELESS INSPIRATION」と書かれてて、マークさんが最大級の敬意を示しているロニー・モントローズさんもスライドギターで1曲に参加。ロニーさんって今いくつぐらいなんだろ。sorapapaさんも書いてたけど、Gインストの師弟でバリバリの弾きまくりのアルバム出してくれませんかねえ。もちろん、キース・エマーソン御大もゲスト参加です。絶対に買うな。うん。まだまだそこらのハイテクギター兄ちゃんたちには負けないガッツあるプレイを聴かせてほしいものです。
コメント 0